2014
青野 芹
風に色が見えるとき 世界は私の中に在る
金色 銀色 刹那色
世界の夢である私 私は世界を夢に見る
虚空に拡げた腕が 目の前の地球(ほし)を抱きしめる
桃色 水色 檸檬色
すべてが完全であるように 時が私の一部になる
風たちが騒ぐ
解き放った白い鳩が また戻って来た
止まる枝が見つからずに
ハートの小部屋から旅に出た 幸せの白い鳩
愛の証 明日への翼 無垢な羽搏き
止まる枝が見つからず 帰ってきた
少し羽を痛めて 白い翼をすり減らして
大丈夫
構わないよ
何度でも 戻っておいで
私のハートを 運んで欲しいから
傷付いたら、何度でも癒してあげるから
ただ反復するように また翼を磨いていこう
風たちが色づく
浅葱(あさぎ) 薄紅 ラベンダー
世界の夢である私 私は世界を夢に見る
毎日 白い鳩と語らう 私のハートに住む
無垢な愛の証
もう9年も前になる。2014年になぜか急にスイッチが入り、幾つか書いていた「スピリチュアルポエム」は、「ヒーラーとしての」当時の自分の心情を表現したもの。当時つくったポエム専用のブログは、更新されることのないまま密かに存在。
【解説】Unconditional Love
タイトル、「無条件の愛」
ヒーラーとしての立場や仕事の静かな喜びや満足感、世界や時空といった枠組みを超えて、大いなるものに波長を合わせて存在していられる素晴らしい時間を生きていることを冒頭の6行で。その次「風たちが騒ぐ」から変調。音楽で言えば曲調が変わる部分。
ただ喜びだけではない、切なさについて。心のさざなみや、ヒーラーであっても人間としての心の揺らぎ、躊躇い、動揺などが起きることもある。それを「風たちが騒ぐ」と表現。
ヒーラーの仕事、というよりも私自身の性格や性癖によるものかもしれない。「無条件の愛」のボールを突然(と言っても自分としてはごく自然に、当たり前のように)投げた時に、相手はそれに気づかずに、または「まさか」と誤解をし違う性質のものであると受け止めたり、まっすぐに「無条件の愛」であることに躊躇い、ボールをキャッチすることが出来なかったり。
「白い鳩」=純粋な愛、利己、相手のためだけを優先して考えた結果投げたエネルギー・・が、「止まる枝が見つからずに」、虚しく戻ってくる。
気づかない、躊躇った、場合はまだ良いかもしれない。相手が「まさか」(そんなに自分のためを考えてくれるなんてあるはずがない、きっと何か裏があるはずだ)と思って変な角度で投げ返してくることだって、稀だけど、無いこともなかった。
傷つくというより、そんな時は、「虚しい」
それでも・・・・・
「風たちは色づく」から先、
たとえ虚しくても、何度でも、これからも、同じように鳩を飛ばすだろう。
ワンネスの世界の中で、愛とともに在ろうとすることを、辞めないのだろう。そんな、日頃繰り返している心象の流れを綴った詩である。
そのテーマで書こうと思ったわけでもなく、気づいたらそのような事を書いていた、という感じ。